すます

すます
I
すます【済ます】
〔「澄ます」と同源〕
(1)物事をなしおえる。 はたす。

「宿題を~・す」

(2)借りを返す。 返済する。

「借金を~・す」「只今算用を~・さねばいなせぬぞ/狂言・八句連歌」

(3)一応の決着をつける。 それで良いことにする。

「パンとコーヒーだけで朝食を~・す」「御免で~・されてはかなわない」「その場はそれで~・した」

(4)(動詞の連用形の下に付いて)すっかり…する。
→ すます(澄)(6)(イ)
〔「済む」に対する他動詞〕
‖可能‖ すませる
II
すます【澄ます・清ます】
(1)水などを濁りのない状態にする。

「水を~・す」

(2)雑念を払って, 心を落ち着かせる。

「心を~・して字を書く」「琵琶をしらめて夜もすがら心を~・し/平家 5」

(3)一つのことに注意を向ける。

「耳を~・す」「諸人目を~・して見る処に/保元(上・古活字本)」

(4)曇りを取り去って, さえた状態にする。

「五六撥をいとおもしろく~・して弾き給ふ/源氏(若菜下)」

(5)(自動詞的に用いて)よそ行きの表情やそぶりをする。 そんなことにはかかわりがないという表情やそぶりをする。

「おつに~・した顔」「他人に迷惑をかけても~・している」

(6)動詞の連用形の下に付いて, (ア)一心に…する。 精神を集中して…する。

「笛を吹き~・す」「おこない~・す」(イ)すっかり…する。 完全に…する。 「刀を研ぎ~・す」「医者になり~・す」

(7)洗い清める。

「その日御髪~・し, 端に居て乾し居給へる中に/宇津保(初秋)」

(8)世の中が平安になるようにする。 鎮定する。

「一天をしづめ, 四海を~・す/平家 12」

(9)道理を明らかにする。 是非をはっきりさせる。

「理ヲ~・ス/日葡」

〔「澄む」に対する他動詞〕
‖可能‖ すませる

Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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